女性の憧れダイヤモンドの歴史

Posted by lara-blog On 10月 02, 2019 0 Comment

■45億年前に誕生したジュエリー・ダイヤモンド

ダイヤモンドには古い歴史があり、非常に価値の高い石として珍重されてきました。研磨技術が発見されるまでは、何よりも硬い石であることに人々は価値を見いだしていました。ダイヤモンドの語源は古代ギリシャ語の「アダモンド」ですが、これには何者にも征服できないという意味があります。

ダイヤモンドの硬さは、その成り立ちに深く関わっています。ダイヤモンドは地球の深層部の高圧かつ高温な場所で誕生します。ダイヤモンドが地上に顔を現したのは、今から45億年前です。地球が誕生したのが46億年前ですから、ほぼ地球の誕生と同時期にダイヤモンドも出現したといえます。地下200キロにあった炭素がマグマによって結晶化し、それがダイヤモンドとなったのです。そして、火山の噴火によって地上へと吹き上げられたのが、ダイヤモンドの起源です。

しかしこの時期は、人類は存在しません。人がダイヤモンドと出会うのは、紀元前800年頃です。この時代から18世紀までダイヤモンドの産出地は、インドに限られていました。当時は何よりも硬い石として、王侯貴族から珍重されていました。

そして、商取引されるようになったのは紀元前4世紀ごろと推測されています。何よりも硬く希少性が高いことから、ダイヤモンドは主にインドのセレブリティが、富と権威の象徴として、また魔除けのお守りとして独占していました。

しかしその後、中世になると西ヨーロッパへと輸出されるようになります。そしてダイヤモンドは、ヨーロッパの王族や貴族のアクセサリーとなっていきます。権力の象徴から美・富の象徴であるジュエリーへと変遷したのは、ダイヤモンドの研磨技術が発見されてからのことです。15世紀にダイヤモンドはダイヤモンドで削れば研磨できることが発見されました。そして、現在のダイヤモンドのカッティング技術として確立されたのが、ブリリアントカットです。これは17世紀にヴェネツィアで考案されたのが元になっており、1900年代に宝石職人であり数学者でもあったマルセル・トルコフスキーが編み出したカッティングの技法です。彼はダイヤモンドが最も美しく輝く反射率や屈折率を算出し、それぞれの切子面の角度や形状を割り出し、幾何学的なカッティングを行いました。その結果、現在のような光を取り込んで反射するダイヤモンドが誕生したのです。

また、これまで市場を独占していたインドの産出量が1700年に入ると減り始めます。これに変わって台頭したのがブラジルでした。ブラジルは150年以上にわたってダイヤモンドの産出で市場を席巻しますが、その後、南アフリカでダイヤモンド鉱床が発見されます。そして南アフリカがダイヤモンド市場を支配するようになるのです。

南アフリカで実業家のセシル・ローズがデビアス合同鉱山株式会社を設立。1900年代前半には、ダイヤモンド生産量の約9割が南アフリカ産となります。

また、ザイールなどアフリカ各国でもダイヤモンドの発掘が行われるようになります。

1980年代には南アフリカを中心にロシアでも産出されるようになりますが、1982年にボツワナで新鉱山が発見されます。この鉱山は質の良いダイヤモンドを産出することで知られており、世界シェアで第3位となり、ダイヤモンドの品質では世界2位と高く評価されています。さらにオーストラリアやカナダ北部の鉱山発見など、次々に新しい鉱床が誕生しています。

このようにダイヤモンドのシェアが拡大すると同時に、カッティング技術もさらなる進化を遂げ、ダイヤモンドを愛好する人が増えて続けているのです。

地球の歴史とともに始まったダイヤモンドの歴史は、人類の文化に大きな影響を与えながら、現在に至っています。これほどまでに人々を魅了するのは、高貴な輝きと強靭さが、純粋で強い意志を貫く生き方につながると感じられるからではないでしょうか。

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