結婚指輪にプラチナ素材が選ばれる理由とは

毎日、そして何年もずっと身に着ける結婚指輪。結婚して身に着け、体の一部となります。指輪は愛し合うふたりの結婚の誓いの証です。結婚指輪をしていることで、自分は結婚していることを周囲にアピールする意味もあります。
結婚指輪は結婚の証として夫婦そろって身に着けるものとされています。しかし仕事の事情で身に着けることができない人もいます。その場合はネックレスにして身に着けたり、休日のみはめるという人が多いようです。
日本に結婚指輪の制度が伝わったのは明治時代と言われていますが、あまり定着していませんでした。昭和に入ってから徐々に西洋式の結婚式の普及とともに普及していったと言われています。昭和40年代ごろから結婚指輪は定着し始めたとされ、当時はゴールドのものが主流でした。今ではみんながあたり前のようにしている結婚指輪は、夫婦の証として互いに送り合い、チャペルでの結婚式だけでなく人前式や神前式など西洋式でない式でも指輪交換が行われます。事情やこだわりがあって結婚式はしないよという夫婦でも結婚指輪の交換をする人たちは多くいます。しかし毎日身に着けるとなると飽きがこなくて、変質しにくくかつ傷つきにくい素材、なおかつ主張しすぎなくて日常に溶け込みやすいシンプルなものといういろんな条件が考えられます。

結婚指輪の素材はゴールドやプラチナが選ばれ、最近はプラチナを選択する人たちが多いようです。プラチナは地球に飛来した隕石からもたらされたとされる原石からできる希少金属とされていてます。世界中でもごくわずかしかない貴重な存在であり、加工も難しいことから、他の金属より必然的に高価になります。プラチナは熱や酸に強く化学的に安定しており、劣化や変質がみられない貴金属です。そのためブライダルリングの素材として最も好まれています。美しさを活かすためほとんどのプラチナリングは純度95%のPT950、またはPT900が使用されています。これはプラチナが伸縮性に富み傷つきやすいため、残りの5%または10%に合金を混ぜて硬度をあげているためです。混ぜる金属はパラジウム、ルテニウムなどがあり、各ジュエリーブランドではさらに一般的なプラチナよりも硬度が高くなる加工を施しているところもあります。プラチナは素材として柔らかくしなやかで加工がしやすく、ダイヤモンドなどの石をあしらって加工するのに適しています。また、安定した素材なので酸や汗にも強くアレルギーを起こしにくいとされています。常に身につけるリングとして傷がつきにくく加工しやすい最適な素材です。

プラチナリングはその白い美しい輝きから花嫁の清らかな純潔を想像させるという意味もあり結婚指輪に多く選ばれています。また、今では少なくなってきたゴールドの指輪よりもよりも、指先に柔らかな印象をあたえ、仕事先でも浮かずに生活になじみます。
結婚指輪はほとんど外すことなく生活を送っていくものになりますが、手は日常生活においてよく動かす部位です。石が引っかかる、目立ちすぎてしまうと困る場面も多いため、滑らかな曲線を描くデザインのシンプルなものが好まれる傾向にあります。シンプルながらも決して地味ではなく、指先を輝かせるようなデザインを選びたいものですね。プラチナリングはその加工のしやすさからデザインも様々なものがあり、シンプルなものから華やかな印象を与えるもの、個性を主張するものまで様々です。自分たちの印象と重ね合わせて選ぶのもいいかもしれません。
また、指先は結構人が注目する場所です。レジでお金を支払うとき、名刺を差し出すとき、ふとした仕草に指輪は結構目立ちます。仕事場の人や友達と話している時も相手の手の動きをみることって実は多くあります。今は女性も仕事を持つのがあたりまでの時代。自分が仕事をする場所でも浮かないデザインが大切です。仕事をするとき、家事をするとき、赤ちゃんを抱くとき、あらゆる場面を想定してデザインされている結婚指輪。あらゆるシーンに対応し、長く使えて飽きの来ないデザインが好まれます。シンプルでもこだわりのあるデザインなら、自分の目に留まった時もなんだか気分がよくなります。もちろん男性も仕事の場を想定しての指輪選びが大切になってきます。結婚するときに自分たちはこれからどのような生活になるのか考え、それに沿ったデザインを選択するのも大事です。なによりもこれからの生活をふたりで考えるのはとても楽しい作業ですからデザインを選ぶ時も幸せな気分になれますね。

結婚指輪はさまざまな思いを込めて夫婦で選ぶもの。結婚を決めたその日から夫婦とともに一生の伴侶として、体の一部となって過ごします。さまざまな意味が秘められていたりするので、二人で選びながら自分たちに重なるエピソードを探すのもいいかもしれませんね。そういった時間も指輪に刻まれていき、素敵な輝きをさらに増すことでしょう。